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「実は、天才もあいつらが作ったんだ。でも、天才は作ってもいいものなんだけどね。ただ、天才の人数が多すぎだった。ほんとうは、天才を作ったときは、その人を補佐する人もたくさん必要なんだ。なのに、天才を作るだけ作って、その人の人生を放っておいたんだ。天才というのは、人とちょっと変わったところが出てきてしまうから、それをサポートする人が必ず必要なんだ」
「そうなんだね。でも、天才がいなくなってきてるのは、なんで?」
「帽子を取らなかった方の宇宙人が、減らしてるんだよ。もう、天才で苦労する人を見ていられないからね」
「そういう脚本にしてるんだね?」
「そういうこと」
アミがウインクした。アミの無邪気なところは、ほんとうにかわいい。
「無邪気かぁ・・・」
アミがまた悲しそうな顔をした。