12
「そうだったのか・・・」
僕はぼう然となった。そんなことが宇宙で起こっているなんて、つゆほどにも思っていなかったからだ。
「帽子、かぶったらどうなるの?またもとの理性が復活するのかな?」
「その通りさ。でもね、帽子を取っていたころの気持ち良さがないから、みんながまた帽子を取ろうとするだろう。それをふせぐために、ある仕組みを使ってある」
「仕組み?」
「実は、すべての人の行動はすべて僕たちによって作られているんだ」
「作られている?」
「僕たちがここでこうやって話しているのも、すべて上の宇宙人による、脚本なんだよ。僕たちは、自分の意思でここで話しているわけじゃないんだよ」